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営業アウトリーチとは。連絡を求めていない相手と、会話を始める方法

アウトリーチの意味、見込み客開拓やテレアポとの違い、リスト作りから始める5つのステップ、そして特定電子メール法と特定商取引法の押さえどころを、地域のB2B営業向けに解説します。

この記事の要点
  • 営業アウトリーチとは、相手から問い合わせがない状態で、営業側から先に取る最初の接触です。メール、電話、問い合わせフォーム、SMS、訪問などを使います。
  • 1回の接触で終わる場合はまれです。数週間で4~6回、2~3つのチャネルを組み合わせた手順を用意します。
  • 結果を左右するのはリストです。文面が完璧でも、業種や連絡先が合っていなければ返信は来ません。
  • 日本では、広告宣伝メールは特定電子メール法により原則オプトインです。公表アドレスには例外がありますが、拒否の表示があれば例外になりません。
  • 消費者庁の特商法ガイドでは、営業のために締結する取引は適用除外とされています。それでも、断られたら止めるという基本は変わりません。

営業アウトリーチとは何ですか?

営業アウトリーチとは、相手から問い合わせがない状態で、営業側から先に取る最初の接触のことです。メール、電話、問い合わせフォーム、SMS、訪問などで行います。目的は契約を急ぐことではなく、関心のある相手と話を始めることです。成果が出るアウトリーチは、条件に合うリスト、具体的な文面、決めておいたフォローの手順が組み合わさっています。

大切なのは「相手から手を挙げていない」という点です。資料請求や見積もり依頼への返信はアウトリーチではなく、問い合わせ対応です。電話に限れば、一般には「テレアポ」や「コールドコール」と呼ばれますが、考え方は他のチャネルにも当てはまります。

「アウトリーチ」という言葉は、福祉や広報、被リンク獲得など、別の意味でも使われます。この記事で扱うのは、事業者に向けた営業アウトリーチです。地域の店舗や中小企業に提案を届けたいフリーランス、小さな代理店、中小企業が、再現できる形で会話を始めるための進め方をまとめています。

アウトリーチ用のリストを、数分で作る
Googleマップで検索し、事業者のウェブサイトに公開されている連絡先を集め、見込み客をCRMで整理できます。抽出は毎月200件の事業者まで無料。AIとエクスポートはプランによって異なります。
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アウトリーチは、見込み客開拓やアウトバウンド営業と何が違いますか?

見込み客開拓は連絡すべき相手を探して絞り込む作業、アウトリーチは実際に連絡を取る行為、アウトバウンド営業は両方を含む売り手主導の活動全体です。混同されやすい4つの言葉を表で整理します。ツールや施策が、どの仕事を担っているのかを見分ける目安になります。

用語対象範囲典型的な成果物
見込み客開拓連絡すべき相手を探して絞り込む連絡先つきの、条件に合う事業者のリスト
営業アウトリーチ見込み客への最初の接触とフォロー返信、会話、日程が決まった商談
アウトバウンド営業リスト作りから契約までの、売り手主導の活動全体商談の流れ(パイプライン)と顧客
テレアポ(コールドコール)電話だけによる接触会話と、その場で出る断りの理由

全体像は、アウトバウンド営業とは何か、インバウンドとどう違うのかで詳しく解説しています。アウトリーチの前の工程については、法人向けの見込み客開拓のガイドをご覧ください。

営業アウトリーチは、どんな順番で進めますか?

確実に回る進め方は5ステップです。ターゲットを決め、リストを作り、文面を書き、手順に沿って実行し、すべてを記録します。前の工程に次の工程が依存するので、順番は入れ替えられません。

  1. ターゲットを1行で言い切ります。「大阪市の工務店」「福岡市の歯科医院」「名古屋市の美容室」のように、地域と業種をセットで決めます。1行で言えないなら、文面もぼやけます。
  2. 文面より先に、リストを作ります。Googleマップでその業種を検索して結果を集め、各事業者のウェブサイトに載っているメールアドレスや電話番号を加えます。
  3. 「ちゃんと調べた」と伝わる文面にします。ウェブサイトがない、掲載情報が薄い、サービスの記載がない、といった公開情報を1つだけ取り上げます。伝えるのは1つの提案、聞くのは1つの質問、添付ファイルはつけません。
  4. 1回送ったあとも、手順として回します。メール、電話、問い合わせフォーム、訪問などを2~3週間かけて組み合わせます。接触回数の考え方は、顧客獲得のガイドも参考になります。
  5. すべての接触と次の一手を記録します。誰に、どのチャネルで連絡し、何と言われ、次に何をするのかを残します。事業者を地図上に置けるCRMなら、まだ回っていないエリアも見えます。

ステップ2の流れは、チュートリアル動画で確認できます。Vonselは、地図を動かしながらGoogleマップの事業者情報を集め、利用できる事業者のウェブサイトを開いて公開されているメールアドレスや電話番号を探し、CRMの地図上に事業者を表示します。見つかる内容は、各ウェブサイトが公開している情報によって決まります。プランごとの内容は、料金ページでご確認ください。

アウトリーチの失敗は、文面よりも、リストで決まることが多いです。

最初のメッセージには、何を書けばよいですか?

最初のメッセージは、短く、その事業者に固有の内容にして、最後に答えやすい質問を1つだけ置きます。扱っているサービスをすべて並べる必要はありません。役目は、返信をもらうことだけです。

次の例は、ウェブサイトを制作するフリーランス向けです。Googleマップの掲載情報にウェブサイトのリンクがない店舗に送ることを想定しています。

件名:【ご提案】Googleマップのご掲載について([店舗名]様)
[店舗名] ご担当者様
突然のご連絡失礼いたします。[会社名]の[氏名]と申します。Googleマップで[市区町村]の[業種]を拝見し、貴店の掲載情報にウェブサイトへのリンクがないことに気づきました。お客様がサービスや料金を調べたり、オンラインで予約したりしにくい状態かもしれません。私は地域のお店向けに、シンプルなサイトを制作しております。参考になる制作例を2点お送りしてもよろしいでしょうか。
[氏名]/[会社名]/[住所]/[電話番号]
今後のご案内が不要でしたら、このメールへのご返信、または[配信停止の連絡先]までお知らせください。以後お送りしません。

この構成は、どの提案にも使えます。どこで見つけたか、気づいたことを1つ、小さな次の一手、そして明確な配信停止の方法です。送信者名、住所、受信拒否の連絡先を本文に入れる点は、後述する表示義務にも沿っています。業種別の例文は、コールドメールのガイドもご覧ください。電話で話す場合は、テレアポ(コールドコール)のガイドが役立ちます。

敬語は丁寧にしつつ、1通を短く保つことがポイントです。担当者名が分からない場合は「ご担当者様」で構いません。問い合わせフォームから送る場合も、同じ構成で、さらに短くまとめます。

どのチャネルから使い始めるのがよいですか?

地域のB2Bでは、メールと電話から始め、店舗やオフィスの住所がある相手には訪問も加えるのが現実的です。SMSは最も慎重に扱うチャネルです。次の表で、よく使う5つのチャネルについて、日本でまず確認したい点を比べます。

チャネル向いている場面日本でまず確認すること
メール具体的な1行目で、多くの事業者に届けたいとき特定電子メール法。原則は事前同意、公表アドレスは例外だが拒否の表示があれば送らない。表示義務を守る
電話その場で答えをもらい、疑問に答えたいとき営業のために締結する取引は特商法の適用除外とされる。断られたら深追いしない
問い合わせフォーム担当者のメールアドレスが分からない事業者フォーム周辺の注意書きや利用条件を読み、営業お断りの記載があれば送らない
SMS送信に同意してくれた相手電話番号宛てのメッセージも特定電子メール法の対象。広告宣伝は原則として事前同意が必要
訪問住所のある飲食店、クリニック、店舗施設ごとの立ち入りや営業のルールを確認する。事前のアポイントがあると円滑

訪問は意外と効きます。直接会った店主は、あなたの顔と名前を覚えてくれます。メールを中心に進めたい場合は、コールドメールのガイドに、件名や本文の組み立てをまとめています。

3週間のアウトリーチは、どんな流れになりますか?

基本形は、約21日間で6回の接触です。チャネルを入れ替えて、毎回新しい情報を1つ加えます。自社に合わせて調整する前提の例で、業界の基準値ではありません。

  1. 1日目、メール:上で示したような、短く具体的な最初のメッセージを送ります。
  2. 3日目、電話:メールの件に触れる短い電話をかけます。不在なら、名前と電話番号を伝える短い伝言を残します。
  3. 6日目、問い合わせフォームまたは2通目のメール:同じ内容を繰り返さず、その地域での事例など、新しい情報を1つ足します。
  4. 10日目、電話または訪問:前回とは違う時間帯に試します。
  5. 15日目、メール:制作例を2点お見せする、10分だけ電話するなど、小さく具体的な次の一手を提案します。
  6. 21日目、締めのメール:これが最後のご連絡であることを伝え、今後の連絡の余地は残します。

相手が断った場合や、リストからの削除を求めた場合は、CRMに記録してそこで止めます。関心を示す返信が来たら、次の仕事は熱が冷めないうちにアポイントメントを取ることです。

日本でアウトリーチをするとき、どんなルールに注意しますか?

日本では、メールとSMSは特定電子メール法、電話は特定商取引法の適用関係を、拡大する前に確認します。メールは「法人宛てだから自由」ではありません。ここで挙げる内容は一般的な情報であり、法的助言ではありません。個別の判断は専門家にご相談ください。

メール。日本データ通信協会の迷惑メール相談センターによる特定電子メール法の解説では、広告宣伝メールは原則として、あらかじめ送信の同意を得た相手にしか送れない(オプトイン規制)とされています。同意を得て送る場合でも、本文に送信者の氏名または名称、受信拒否の連絡先とその旨、送信者の住所、問い合わせ先を表示する義務があります。また、送信者情報を偽る送信や、送信を拒否した相手への送信は禁止されています。

例外もあります。同じ解説によると、ホームページで公表されている団体または営業を営む個人のメールアドレスは、原則としてオプトイン規制の例外です。ただし、アドレスと併せて送信を拒否する旨の表示があれば例外にならず、送れば違法になります。送る前に、掲載ページに拒否の表示がないかを必ず確認してください。送信者情報を偽った場合や、総務大臣と消費者庁長官の命令に従わない場合は、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(法人は3000万円以下の罰金)とされています。

SMS。総務省の迷惑メール対策のページは、携帯電話やスマートフォンなどの間で、電話番号によりメッセージを送受信するサービス(SMSなど)も、特定電子メール法に規定する電子メールの通信方式の一つとしています。そのため、広告宣伝をSMSで送る場合も、原則として規制の対象です。

電話。消費者庁の特定商取引法ガイド(電話勧誘販売)は、適用除外の例として、営業のため、または営業として締結する取引を挙げています。つまり、事業者を相手にした法人向けの営業電話は、特商法の電話勧誘販売の規制の対象外とされています。とはいえ、社名と目的を最初に告げる、断られたら深追いしない、という基本は守ってください。

個人情報。個人事業主の氏名や個人のメールアドレスなど、個人を識別できる情報をリストに入れる場合は、個人情報保護委員会が公表している個人情報保護法のガイドラインも確認しておくと安心です。

アウトリーチで、よくある失敗は何ですか?

よくある失敗は、絞り込みの甘さ、長すぎる文面、早すぎる売り込み、1回で諦めること、記録を残さないことです。どれも気づけば直せます。

  • 漠然としたリスト。市内のすべての事業者に送ると、接触が無駄になります。業種、地域、ウェブサイトがないなど、目に見える課題で絞り込みます。
  • 最初のメッセージで売り込む。最初は質問にとどめます。読まれない売り込みより、1通の返信のほうが役に立ちます。
  • 1回送って終わり。見込み客は忙しいだけのことが多いので、フォローは最初から計画に入れておきます。
  • 配信停止の依頼を無視する。法的なリスクにも、評判のリスクにもなります。
  • 記録がない。CRMがないと、同じ事業者に二度連絡したり、約束した折り返しを忘れたりします。

アウトリーチがうまくいっているか、どう判断しますか?

接触数あたりの返信数、返信あたりの前向きな返信数、前向きな返信あたりの商談設定数を測ります。3つを並べると、課題がリストにあるのか、文面にあるのか、フォローにあるのかが分かります。自社の数字を週ごとに比べてください。

  • 返信がとても少ない:リストか1行目が合っていません。適切な業種の、適切な担当者に届いているかを確認します。
  • 返信はあるが「今回は見送り」が多い:提案内容かタイミングが合っていません。もっと小さな最初の一歩を試します。
  • 関心はあるが商談にならない:返信が遅いか、次の一手が大きすぎます。具体的な日時の候補を2つ示します。

最初の返信のあと、連絡先を顧客に変えていく流れは、顧客獲得のガイドに続きをまとめています。

要点だけ、手短に

  • 営業アウトリーチとは、相手から問い合わせがない状態で、営業側から先に取る最初の接触です。
  • 順番は、リストが先、文面が次、フォローが3番目です。
  • 1つの手順の中で2~3つのチャネルを使い、相手が断ったら止めます。
  • 日本では、メールとSMSは特定電子メール法、電話は特商法の適用除外の扱いを確認し、拒否の表示のあるアドレスには送りません。
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Googleマップで検索し、事業者のウェブサイトに公開されている連絡先を集め、見込み客をCRMで整理できます。抽出は毎月200件の事業者まで無料。AIとエクスポートはプランによって異なります。
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よくある質問

営業のアウトリーチとは何ですか?
営業のアウトリーチとは、相手から問い合わせがない状態で、営業側から先に取る最初の接触です。メール、電話、問い合わせフォーム、SMS、訪問などを使います。目的はその場で契約を取ることではなく、関心のある相手と話を始めることです。条件に合うリスト、具体的な文面、あらかじめ決めたフォローの手順がそろうと成果が出やすくなります。
アウトリーチとテレアポ(コールドコール)は何が違いますか?
テレアポは電話という1つのチャネルを指し、アウトリーチは接触活動の全体を指します。アウトリーチにはメール、問い合わせフォーム、同意を得た相手へのSMS、訪問なども含まれ、通常は1つの手順の中で組み合わせます。メールに返信がない相手でも電話には出ることがあるため、多くのチームは1つではなく2つか3つのチャネルを使います。
アウトリーチは何回フォローするのがよいですか?
決まった回数はありませんが、地域のB2B営業では、2~3週間で4~6回、少なくとも2つのチャネルを使う進め方が現実的です。相手が断った場合や配信停止を求めた場合は、その時点で止めて記録します。最後に「これが最後のご連絡です」と短く伝えるメッセージは、それまで返信がなかった相手から返事をもらえることがあります。
法人宛てのメール営業は日本で違法ですか?
一律に違法ではありませんが、特定電子メール法のルールがあります。広告宣伝メールは原則として事前の同意が必要で、ホームページで公表されているアドレスは例外とされます。ただし、送信を拒否する旨の表示があれば例外になりません。送信者名や受信拒否の方法などの表示義務もあります。これは一般的な情報で、法的助言ではありません。
法人への営業電話は特定商取引法の対象になりますか?
消費者庁の特定商取引法ガイドでは、営業のため、または営業として締結する取引は適用除外の例として挙げられています。そのため、事業者を相手にした法人向けの営業電話は、特商法の電話勧誘販売の規制の対象外とされています。ただし、断られたら深追いしないといった基本的なマナーは変わりません。これは一般的な情報で、法的助言ではありません。
SMSで見込み客にアプローチしてもよいですか?
慎重に判断してください。総務省は、電話番号宛てにメッセージを送るSMSなどのサービスも特定電子メール法の電子メールの通信方式の一つとしており、広告宣伝を送る場合は原則として規制の対象です。事前の同意がない相手へのSMS営業は避け、まずはメール、電話、訪問から始め、同意を得た相手にだけSMSを使うのが安全です。
アウトリーチ用の地域企業リストはどこで作れますか?
Googleマップで、1つの地域にある1つの業種を検索し、VonselのChrome拡張機能のようなツールで検索結果を集め、各事業者のウェブサイトに掲載されている連絡先を加えます。リストはCRMに置き、事業者ごとに状況を記録します。得られる情報は各事業者が公開している内容で決まるため、電話番号はあってもメールアドレスがない場合もあります。

参考にした情報源