アウトバウンド営業とは、企業側から見込み客に連絡して会話を始める営業手法です。テレアポ、メール、飛び込み、訪問などで、まだ問い合わせをしていない相手にアプローチします。顧客からの連絡を待つインバウンド営業の対義語で、狙う相手と件数を自分で決められる一方、どの相手も最初は「冷たい」状態から始まります。
アウトバウンドの意味、インバウンドとの違い、テレアポやメールなどの手法、リストづくりから商談化までの進め方、そして送る前に確認したい日本の法令を、実務の目線で整理します。
アウトバウンド営業とは、企業側から見込み客に連絡して会話を始める営業手法です。テレアポ、メール、飛び込み、訪問などで、まだ問い合わせをしていない相手にアプローチします。顧客からの連絡を待つインバウンド営業の対義語で、狙う相手と件数を自分で決められる一方、どの相手も最初は「冷たい」状態から始まります。
「アウトバウンド(outbound)」は「外へ向かう」という意味の英語で、使われる場面によって指すものが変わります。Wikipedia日本語版の曖昧さ回避ページには、旅行業・観光業で自国から外国へ旅行すること、ダイレクトセールスなどの架電業務、アウトバウンドマーケティング、通信の用語などが並んでいます。営業の記事で検索する方は、まず次の表で自分が探している意味を確かめてください。
| 分野 | アウトバウンドの意味 | 対になる言葉 |
|---|---|---|
| 営業 | 企業が見込み客に自分から連絡する営業活動 | インバウンド営業 |
| コールセンター | ダイレクトセールスなど、企業から顧客に電話をかける発信業務(架電) | インバウンド(受電) |
| 旅行・観光 | 自国から外国へ旅行すること | インバウンド(訪日外国人旅行) |
| マーケティング | 企業から顧客に働きかけるマーケティング手法 | インバウンドマーケティング |
この記事で扱うのは、1行目の営業と、2行目のうち営業目的で電話をかける業務です。コールセンターの「アウトバウンド」は、営業の電話を担当者が分担して実行する形だと考えるとわかりやすくなります。
違いは、最初に動くのが誰かという一点です。アウトバウンドでは売り手が見込み客に連絡し、インバウンドでは買い手が問い合わせ、資料請求、見積もり依頼などで連絡してきます。強い営業チームの多くは、優劣をつけずに両方を使い分けています。
| 観点 | アウトバウンド営業 | インバウンド営業 |
|---|---|---|
| 誰が始めるか | 売り手が、相手の反応がない状態から | 買い手が、関心を持った後に |
| 成果が出るまでの速さ | 速い。行動量を自分で決められる | 遅い。コンテンツや信頼の蓄積が必要 |
| ターゲットの選び方 | 狙う企業や店舗を自分で選ぶ | 見つけてくれた相手 |
| 相手の温度 | 最初は低い | 高い。自分で選んで来ている |
| 主な依存先 | リストの質とメッセージの関連性 | SEO、コンテンツ、評判 |
| 主なリスク | 無関係な連絡による反感、法令違反 | 成果が出るまで数か月かかる |
| 向いている場面 | 対象が明確な市場、新しい地域、早く試したいとき | 買い手が自分で調べてから問い合わせる商材 |
両者は補い合う関係です。インバウンドで名前を知られていれば、アウトバウンドの連絡は読まれやすくなります。反対に、アウトバウンドで話した相手の質問は、記事やサイトで答えるべき内容を教えてくれます。立ち上げたばかりの個人事業主やエージェンシー、新しい地域に出る会社は、まずアウトバウンドから始めて、並行してインバウンドを育てるのが現実的です。
主な手法は、テレアポ、営業メール、飛び込み・訪問、SNSや手紙・DMの4つです。1つだけに頼らず、2つか3つを組み合わせた一連の流れにするのが基本です。メールに反応のなかった相手が、電話では話を聞いてくれることがあるからです。
相手を具体的に名指しできるときと、数週間で商談が必要なときに向いています。次の5つの問いに「はい」が多いほど、アウトバウンドから始める価値があります。
逆に、買い手が自分で十分に調べてから動く商材や、1件の単価が低すぎて個別対応が割に合わない商材では、アウトバウンドの効率は下がります。その場合は、Googleマップからリードを獲得する方法のような記事で入口を設計し直すとよいでしょう。
手順は、ターゲットを決める、リストを作る、連絡の流れを実行する、返信を見極めて管理する、の4つです。前の手順を飛ばすと後の手順が崩れます。相手を間違えたリストは、どんなトークでも救えません。
業種、地域、規模、決裁者の役職を決めます。「大阪市の歯科医院で、ウェブサイトが古い医院」のように絞るほど、後のすべての作業が楽になり、返信も得やすくなります。
Googleマップで業種と地域を検索し、結果の店舗を集めます。そこに、各店舗のサイトに公開されているメールアドレスや電話番号を足します。手順の全体像はGoogleマップのデータでプロスペクティングする方法で解説しています。
相手の事業に固有の一言から入り、1〜3週間かけて、メール、電話、必要なら訪問や手紙を並べます。一斉送信を1回で終わらせず、間隔をあけて接点を重ねます。送る前にはメールアドレスを確認する方法も確認しておくと安心です。
返信には早く応え、相性とタイミングを確かめて商談を設定します。誰に、いつ、何を送り、次に何をするかをCRMに残し、結果をリストとメッセージの改善に戻します。
入口から出口まで、段階ごとに1つずつ数字を持ちます。最初に見るのは、連絡先が正しいかを示す接続率とバウンス率です。ここが悪いと、その後のアポ率や受注率はすべて実態より悪く見えます。指標の選び方はCRMで追うべき8つのKPIも参考になります。
| 指標 | 何がわかるか | 見るタイミング |
|---|---|---|
| 接続率・バウンス率 | リストの連絡先が正しいか | 最初の1週間 |
| 返信率・アポ率 | メッセージと相手の選び方が合っているか | 毎週 |
| 商談化率 | アポの相手が本当に買い手か | 毎月 |
| 受注率 | 提案と見極めの精度 | 毎月 |
| 1人あたりの商談数 | この営業活動の最終的な成果 | 毎月 |
メールには特定電子メール法、電話には特定商取引法、連絡先の扱いには個人情報保護法が関わります。送る手段ごとにルールが違うため、規模を広げる前に確認してください。以下は一般的な情報であり、法的助言ではありません。
| 手段 | 関わる主な法令 | 押さえたい点 |
|---|---|---|
| 営業メール | 特定電子メール法 | 原則オプトイン。公表アドレスなどの例外があり、拒否の表示があれば送れない |
| テレアポ | 特定商取引法(電話勧誘販売) | 氏名等の明示と、断った相手への再勧誘の禁止。営業目的の契約は適用除外 |
| 名刺・リストの管理 | 個人情報保護法 | 名刺交換で得た連絡先への広告メールは、利用目的が明らかな場合に当たると整理されている |
広告・宣伝を目的とするメールは、原則として、あらかじめ同意した相手にだけ送るオプトインが必要です。総務省と消費者庁の「特定電子メールの送信等に関するガイドライン」は、例外として、名刺などで自己のメールアドレスを通知した相手、取引関係にある相手、そして自己のメールアドレスを公表している団体または営業を営む個人を挙げています。
法人向けの営業でよく問題になるのが、最後の例外です。ウェブサイトで公開されているアドレスは、同じページに広告メールの送信を断る旨の文言が併記されている場合には、公表に当たらないとされています。また、受信拒否の通知を受けたら、その相手には送れません。メールには、送信者の正式な氏名または名称、受信拒否の連絡先、住所と問い合わせ先の表示も必要です。サービス名や屋号だけでは、送信者名を示したことにならないと同ガイドラインは述べています。
消費者庁の特定商取引法ガイドによると、電話勧誘販売は、事業者が電話で勧誘し、申込みを受ける取引です。勧誘の前に事業者名、勧誘する人の名前、商品の種類、契約の勧誘が目的であることを告げる義務があり、契約しない意思を示した相手への勧誘の継続や再勧誘は禁止されています。一方、営業のために、または営業として締結する契約は適用除外とされています。法人向けの営業電話でも、礼儀として名乗りと目的の説明を欠かさず、断られたらそこで止めるのが安全です。
個人情報保護委員会のFAQ(名刺交換で取得した連絡先への広告宣伝について)は、従業者であることを明らかにして名刺交換した場合、相手は広告宣伝の冊子やメールが送られることにある程度の予測可能性があるとし、利用目的が明らかな場合に当たるとしています。同時に、広告メールの送信では、個人情報保護法に加えて特定電子メール法や特定商取引法も守る必要があると明記しています。BtoBとBtoCの扱いの違いはB2BデータとB2Cデータの法的な違いで整理しています。
Googleマップで検索してStartを押すと、Vonselは地図を探索しながら検索結果の店舗を集めます。一時停止、再開、検索の保存もできます。Googleマップには店舗のメールアドレスが載っていないため、Vonselはアクセスできる店舗サイトを調べ、公開されているメールアドレス、追加の電話番号、最大118種類の対応SNSやプラットフォームへのリンクを探します。取得できる情報は、各サイトが公開している内容によります。
集めた店舗は、ステージ別に地図上で管理できます。情報の編集のほか、カンバン、カレンダー、メモ、アクション、タグ、カスタム項目も使えます。テレアポの結果や訪問の予定をCRMに残せば、誰にいつ何を送ったかを見失わずに、次の連絡へつなげられます。
要するに: