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運送の新規開拓:軽貨物・小型トラックで、継続案件をくれる荷主の見つけ方

運送の新規開拓で、案件はどこから来るのか。取引を始める前に整えておく届出・許可・記録・書面は何か。そして、毎週トラックを必要とする地元の荷主をGoogleマップで探す方法を、軽貨物と小型トラックの事業者向けにまとめました。

この記事のポイント
  • 運送の新規開拓の相手は大きく4種類です。元請の運送会社・物流会社、宅配やEC配送の委託会社、求貨求車などのマッチングサービス、そして地元の荷主への直接営業です。
  • 軽貨物(黒ナンバー)は届出制、一般貨物(緑ナンバー)は許可制です。一般貨物は営業所1つにつき5両以上などの基準があります。
  • 令和7年4月から、貨物軽自動車運送事業者に安全管理者の選任、業務記録の1年保存、事故記録の3年保存などが義務付けられました。
  • 取適法(令和8年1月1日施行)で、発荷主から運送事業者への運送委託が新たに対象になりました。支払期日は受領後60日以内と定められています。
  • 直接営業の候補探しには、Googleマップで業種と市区町村を指定します。Vonselの無料拡張機能なら月200件まで、荷主候補を一覧にできます。

運送の新規開拓とは何で、案件はどこから来るのですか?

運送の新規開拓とは、軽貨物や小型トラックを持つ事業者が、継続して荷物を出してくれる荷主や元請を自分から探し、取引を始めることです。求貨サイトだけに頼らず、届出と保険、書面を整えたうえで、営業所に近い荷主へ試験運行を提案するのが最短のルートです。

運送の仕事は、1回きりの配送と、曜日や頻度が決まった継続案件に分かれます。新規開拓の目的は、前者を後者に変えることです。運賃、運行日、積み込みの時間帯が決まれば、1週間の稼働を読めるようになり、燃料や車両の維持費も計画しやすくなります。

案件の出どころは、おおまかに次の4種類です。多くの記事は求貨サイトの紹介で終わりますが、誰でも見られる分、運賃と速さの競争になりやすい入口でもあります。下の表で、4つの入口を比べます。

入口相手用意するもの向いている場面
元請の運送会社・物流会社荷主から受けた仕事を協力会社に出す運送会社や物流会社届出または許可、保険、車両と運転者の情報繰り返しの定期ルートを持ちたいとき
宅配・EC配送の委託会社配送網に委託ドライバーを加える会社届出、車両の条件、運転者の基準、安全管理者の選任軽バンで件数をこなしたいとき
求貨求車などのマッチング荷物を掲載する運送会社や荷主登録情報と実績のプロフィール空き時間を埋めたいとき、最初の実績づくり
地元の荷主への直接営業家具、家電、建材、食品などを自社で配送している店舗や卸試験運行の提案、運賃表、保険の証明、簡単な書面運賃を自分で決めたい、繰り返しの案件がほしいとき
営業所の近くにいる荷主を見つけましょう
Googleマップで業種と市区町村を検索し、公開されているウェブサイトの連絡先を集めて、CRMで管理できます。無料の抽出は月200件までです。AI機能やエクスポートはプランによって異なります。
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取引を始める前に、何を整えておくべきですか?

軽貨物は運輸支局への届出、一般貨物は許可が出発点です。加えて、令和7年4月からは軽貨物にも安全管理者の選任や記録の保存が義務付けられました。荷主や元請は、荷物を預ける前にこの体制を確認します。

事業の種類を確認する。トラックによる運送事業は、正式には貨物自動車運送事業と呼ばれ、中国運輸局の「トラック事業を始めるには」では、一般貨物自動車運送事業(複数の荷主)、特定貨物自動車運送事業(特定の単数の荷主)、貨物軽自動車運送事業(軽トラックでの運送)の3つに分けて説明されています。荷主から運賃を受け取って荷物を運ぶ場合は、どれかの事業に当たります。

軽貨物は届出で始める。長野運輸支局の黒ナンバー案内によると、事業開始の流れは、貨物軽自動車運送事業経営届出書や運賃料金設定届出書などを運輸支局に提出し、事業用自動車等連絡書を受け取ってから、窓口で黒ナンバーの手続きをするというものです。運送事業を始めるまでに、貨物軽自動車安全管理者を選任することも求められています。

一般貨物は許可を受ける。中国運輸局の「トラック事業を始めるには」によると、一般貨物自動車運送事業は国土交通大臣の許可が必要で、申請書は営業所のある県の運輸支局に出します。基準の例として、営業所1つにつき車両5両以上、法令試験の合格、運行管理者と整備管理者の確保、資金計画の妥当性が挙げられています。

安全面の義務を押さえる。国土交通省の報道発表によると、令和7年4月から、貨物軽自動車運送事業者に営業所ごとの安全管理者の選任、業務記録の作成と1年間の保存、事故記録の作成と3年間の保存、一定規模以上の事故の国土交通大臣への報告が義務付けられます。背景として、平成28年から令和4年にかけて、保有台数1万台当たりの事業用軽自動車の死亡・重傷事故件数が約5割増えたことが示されています。既存の事業者には、安全管理者の選任について施行後2年の猶予があります。

項目内容確認できる資料
貨物軽自動車運送事業運輸支局への経営届出。黒ナンバーの手続きが必要長野運輸支局の案内
一般貨物自動車運送事業国土交通大臣の許可。営業所1つにつき5両以上などの基準中国運輸局の案内
貨物軽自動車安全管理者営業所ごとに選任し、講習を受け、運輸支局等を通じて届出国土交通省の報道発表
業務記録・事故記録業務記録は1年間、事故記録は3年間保存国土交通省の報道発表
事故報告死傷者を生じた事故など、一定規模以上の事故を国土交通大臣へ報告国土交通省の報道発表
取適法(旧下請法)令和8年1月1日施行。運送の委託も対象に追加公正取引委員会の説明資料

手続きの細かい様式や期限は、運輸支局ごとに案内が異なる場合があります。事業を始める前に、営業所を管轄する運輸支局の最新の案内を確認してください。

求貨サイトだけでは、何が足りないのですか?

求貨サイトの案件は検索した運送事業者の全員に見えるため、運賃と応答の速さの勝負になります。自分で見つけた荷主なら、競合が少ない状態で条件を話し合えます。

家具店、家電販売店、建材店、厨房機器や食品の卸など、荷物を毎週のように出す会社の中には、運送会社を募集していないところがたくさんあります。配送を自社の手配や既存の取引先で回していても、「安定して来てくれる車がいれば頼みたい」という場面は少なくありません。そのときに、最初に連絡して保険加入の証明を示せる事業者が有利になります。良い継続案件の多くは掲示板に載らず、自分で作った荷主リストから見つかります。

直接営業には3つの利点があります。まず、繰り返しの仕事になるため、週の予定を立てやすくなります。次に、営業所の近くにある荷主だけを選べば、走行距離と待機時間を減らせます。そして、運賃は自分の運賃表をもとに交渉できます。この考え方は、宅配便サービスの顧客獲得や医療関連の配送契約など、他の定期配送の営業にも応用できます。

どんな荷主を、どのキーワードで探せばよいですか?

Googleマップで「市区町村名 + 業種名」を検索し、営業所に近い順に確認します。次の業種は、かさばる荷物や重い荷物を扱うため、配送の需要が見込めます。右の2列は電話で確かめるための仮説で、確定情報ではありません。

Googleマップの検索例運んでいそうなもの繰り返しやすい理由(仮説)
大阪市 家具店ソファ、ダイニングセット、収納家具店舗や通販の販売に合わせて、配送が毎週発生しやすい
名古屋市 家電販売店冷蔵庫、洗濯機、レンジ重くて、お客様が自分では運べない
福岡市 建材店木材、石膏ボード、設備機器工務店が工程に合わせて定期的に発注する
さいたま市 厨房機器・業務用食品卸調理機器、乾物、紙製品飲食店が定期的に補充する
札幌市 寝具・マットレス店マットレス、ベッドフレームかさばるが軽く、他の荷物と同じルートに載せやすい
横浜市 物流倉庫・3PL複数の荷主の箱物やパレット貨物物量が増えたときに、協力会社を追加する可能性がある

これらは例です。ご自身の営業所を中心に、車で短時間に回れる範囲の市区町村へ置き換えてください。まずは3〜4業種に絞ると、リストの質が上がります。都市別の探し方は、どの街でも地元のビジネスを見つける方法で詳しく解説しています。

Vonselで荷主リストを作るには、どうすればよいですか?

無料のChrome拡張機能を入れてGoogleマップで検索し、開始を押して地図を動かすと、Vonselが検索結果のビジネス情報を集めます。集めた一覧はCRMでそのまま営業に使えます。最初は1つの市区町村で1つの業種から始めてください。

  1. 業種と地域を1つずつ選びます。例えば「福岡市 建材店」。絞るほど、電話の内容を個別に変えやすくなります。
  2. Googleマップから検索結果を取得します。開始を押して地図を動かし、最初に表示された範囲の外にある店舗まで拾います。
  3. 公開されている連絡先を追加します。Googleマップはビジネスのメールアドレスを提供していないため、Vonselは各社のウェブサイトを確認し、公開されているメールアドレスや電話番号、SNSのリンクを探します。
  4. 営業所からの距離で並べ替えます。近い順、またはウェブサイトが更新されている順に上位へ置き、口コミのデータから忙しそうな店舗を見つけます。
  5. CRMで進行を管理します。地図上で候補を確認し、カンバンで段階を追い、メモやフォロー日を残し、電話やメールの履歴を1か所にまとめます。

取得から並べ替えまでの流れは、チュートリアル動画で確認できます。無料の抽出は月200件までで、1つの業種を試すには十分な件数です。AI機能やエクスポートが必要になったときは、料金ページで各プランの内容を比べられます。

荷主候補には、何と伝えれば返事がもらえますか?

最初の一文でその会社に合わせた内容を伝え、お願いは1つだけにします。お願いの中身は、有料の試験運行がもっとも通りやすいです。車両の説明が長い連絡より、具体的な提案のほうが返事をもらいやすくなります。

「はじめまして。〇〇市で軽バンの配送を請け負っている〇〇運送の〇〇です。御社が〔扱っている商品〕を配送されていると拝見しました。ご希望の曜日に1回、通常の運賃で試験配送をお引き受けし、初回の前に保険加入の証明をお送りします。10分ほどお電話でお話しできないでしょうか。」提案は1つ、次の行動も1つです。

営業の手段は、電話、訪問、メールを組み合わせます。メールを使う場合は、広告や宣伝を目的とするメールが特定電子メール法の対象になる点に注意してください。総務省・消費者庁の「特定電子メールの送信等に関するガイドライン」によると、原則として事前の同意が必要ですが、ウェブサイトなどでメールアドレスを公表している団体や、営業を営む個人には、同意なしで送れる例外があります。ただし、アドレスの公表と合わせて広告メールの拒否を示している相手には送れず、拒否の連絡を受けた後は送れません。送信者の氏名または名称、拒否の連絡先、住所なども表示する必要があります。

連絡の頻度と文面の作り方は、コールドメールの30-30-50ルールが参考になります。電話での営業の進め方は、コールドコール(電話営業)の解説を見てください。同じ会社に何度も連絡しないように、すべてのやり取りをCRMに記録しておきましょう。

運送契約書には、何を書いておくべきですか?

小さな取引でも、運賃、運行日、支払条件、事故のときの責任は書面にします。1枚の書面があれば、双方の認識のずれを防げ、荷主にも事業として取り組んでいる姿勢が伝わります。次の項目から始めてください。

  1. 当事者と業務範囲:誰が誰に何を運ぶのかを明確にします。
  2. 運賃の算定方法:1件ごと、1運行ごと、1か月ごとのどれか。燃料の変動や待機時間の扱いも決めます。
  3. 運行日と時間帯:曜日、集荷と納品の時間、想定する物量を書きます。
  4. 支払条件:締め日、支払日、遅れたときの対応を決めます。
  5. 保険と責任:荷物の破損や事故が起きたときに、誰がどの範囲で負担するかを決めます。
  6. 積み込み・荷待ちの扱い:運送以外の作業や待機時間を、無償にするのか、別料金にするのかを決めます。
  7. 解約:どちらかが契約を終えるときの通知期間を書きます。

取適法の対象になる取引では、発注内容を明示する義務、取引に関する書類を作成して保存する義務(2年)、支払期日を受領後60日以内に定める義務、遅延利息(年14.6%)の支払義務が委託事業者に課されます。手形払は禁止されています。公正取引委員会の取適法説明資料(国土交通省掲載)によると、令和8年1月1日の施行で、発荷主が運送事業者に物品の運送を委託する取引が対象に追加され、運送事業者間の再委託も引き続き対象です。対象になるかどうかは、取引内容と資本金や従業員数の規模要件で決まります。

テンプレートは一度専門家に確認してもらってから使い回してください。これは一般的な情報で、法的助言ではありません。事業の拡大を考えるときは、清掃業の顧客獲得の方法のように、定期サービスの契約へ育てる考え方も役立ちます。

求貨サイトは、誰にでも見える仕事を売ります。自分の荷主リストは、誰も掲載していない仕事を見せてくれます。
最初の荷主リストを作りましょう
1つの市区町村で1つの業種を取得し、公開されている連絡先を追加して、試験運行の提案から始めます。無料の抽出は月200件までです。AI機能やエクスポートはプランによって異なります。
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よくある質問

運送の新規開拓は、まず何から始めればよいですか?
最初に事業の形を確認します。軽貨物なら運輸支局への経営届出と安全管理者の選任、普通トラックの一般貨物なら許可が必要です。そのうえで、営業所から近い荷主候補を業種と市区町村で絞り込み、通常運賃での試験運行を1つだけ提案します。求貨サイトとの併用で、空き時間を埋めながら直接取引を増やすのが現実的です。
軽貨物で運送業を始めるのに許可は必要ですか?
貨物軽自動車運送事業は許可ではなく、運輸支局への経営届出で始められます。届出後に事業用自動車等連絡書を受け取り、軽自動車検査協会などで黒ナンバーの手続きを行います。令和7年4月からは貨物軽自動車安全管理者の選任と届出も必要です。細かな書類は管轄の運輸支局で最新版を確認してください。
一般貨物自動車運送事業は何台から始められますか?
一般貨物は国土交通大臣の許可が必要で、運輸局の案内では営業所1つにつき車両5両以上が基準の一例とされています。ほかに法令試験、運行管理者と整備管理者の確保、資金計画の妥当性も求められます。1台から始めたい場合は、貨物軽自動車運送事業か、許可を持つ元請の協力会社になる道が現実的です。
取適法は個人の運送事業者にも関係しますか?
関係する場合があります。令和8年1月1日の施行で、発荷主が運送事業者に物品の運送を委託する取引が新たに対象に加わり、運送事業者間の再委託も引き続き対象です。受託側には個人事業主も含まれます。ただし対象になるかは取引内容と資本金や従業員数の規模要件で決まるため、迷う場合は公正取引委員会や中小企業庁の相談窓口を利用してください。
荷主候補にメールで営業しても問題ありませんか?
広告や宣伝を目的とするメールは特定電子メール法の対象で、原則は事前の同意が必要です。ただし、ウェブサイトなどでメールアドレスを公表している団体や、営業を営む個人には送れる例外があります。公表時に広告メールの拒否を示している場合は送れません。送信者名や拒否の連絡先の表示も必要です。ガイドラインで要件を確認してください。
Googleマップで荷主候補を探すには、どう検索すればよいですか?
「大阪市 家具店」「福岡市 建材店」のように、市区町村名と業種名を組み合わせて検索します。営業所から車で動ける範囲を先に決め、近い順に候補を並べると、運行効率のよい荷主から当たれます。Vonselの無料Chrome拡張機能を使えば、検索結果をまとめて取得し、CRMで管理できます。
運送契約書には何を書いておくべきですか?
当事者と業務範囲、運賃の算定方法(1件、1運行、1か月ごと)、運行日と時間帯、支払条件、荷物の事故が起きたときの責任と保険、待機や積み下ろしの扱い、解約の通知期間を書面にします。小さな取引でも口約束にしないことが大切です。これは一般的な情報で、法的助言ではありません。ひな形は一度専門家に確認してください。
Vonselで荷主リストを作るのは無料ですか?
Vonselの抽出は月200件まで無料です。1つの市区町村で1つの業種を試し、反応を確かめるには十分な件数です。AI機能やエクスポートなどはプランによって異なります。各プランの内容は料金ページで確認できます。まず無料のChrome拡張機能で、営業所の周辺にどんな荷主がいるかを一覧にしてみてください。

参考にした情報源