リード獲得の基本と、質の高い見込み客を集める実践ガイド
リード獲得とは何か、どんな手法があるのか。フリーランス、代理店、中小企業が勘に頼らず、地域のBtoBリードを安定して集めるための手順と、日本で守るべき営業メールのルールをまとめました。
リード
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結論から
リード獲得とは何ですか?
リード獲得とは、自社の商品やサービスに関心を持ちそうな個人や企業を見つけ、連絡先を集めて商談を始められる状態にする活動です。コンテンツや紹介といったインバウンドと、メール、電話、訪問といったアウトバウンドを組み合わせて進めます。
「リード」とは、自社の提案に関心を持つ可能性がある相手の連絡先情報のことです。「リード獲得」は「リードジェネレーション」とも呼ばれ、この記事では同じ意味で使います。獲得したリードを商談へ育てる「リードナーチャリング」や、見込みの高さを見極める「リードクオリフィケーション」は、その次の工程にあたります。
BtoBでは、リードの向こうにいるのは決裁者のいる会社であることがほとんどです。相手が自社の提案に合っていなければ、連絡先を手に入れても、かけた時間に見合う成果は出ません。リード獲得では、合う相手を見つけて連絡できる状態にすることが先です。
このテーマの解説の多くは、ホワイトペーパーやウェビナーで入力フォームに記入してもらう、ソフトウェア企業向けのやり方が中心です。ただ、フリーランス、小規模な制作会社、地域の事業者向けの供給元であれば、見込み客は「フォームに記入したことがなく、あなたのブログにも辿り着かない」地元の会社であることが少なくありません。その場合、リード獲得は「自分でリストを作ること」を意味します。この記事は両方を扱い、後者に重点を置いています。
手法
リード獲得の主な手法にはどんなものがありますか?
大きくはインバウンド(相手から連絡が来る)とアウトバウンド(こちらから先に連絡する)の2系統です。優劣はなく、違いは速さ、費用、そして最初の接点で相手がどれだけ温まっているかです。
インバウンドは、時間をかけて効いてきます。役に立つ記事、整ったGoogleビジネスプロフィール(地図検索で見つけてもらう施策は「MEO」とも呼ばれます)、途切れない紹介は、仕込みを終えたあとも長くリードを生み続けますが、成果が出るまでに数か月かかることがあります。アウトバウンドは逆です。相手を自分で選び、量を決め、数日で反応が分かります。ただし、どの相手とも最初は初対面なので、関連性とリストの質が結果を左右します。詳しい比較はアウトバウンドセールスとはを、法人向けの進め方はBtoBリードジェネレーションをご覧ください。
手順
リード獲得は、どんな手順で進めればよいですか?
6つのステップを回し続けるループとして進めます。売る相手を定義し、チャネルを選び、リストを作り、絞り込み、連絡し、結果を記録します。最後のステップは最初に戻ります。返信を見れば、どの層とどのメッセージに力を入れるべきかが分かるからです。
- ターゲットを定義する。業種、エリア、そして自社を必要とするきっかけを1文で書きます。「オンライン予約のない福岡市の個人経営の歯科医院」は使えます。「中小企業全般」は使えません。
- 1つか2つのチャネルを選ぶ。フリーランスが一人でSEO、広告、メール、展示会を同時に回すことはできません。まずは、ターゲットがすでに反応しているチャネルから始めます。
- リストを作る。該当する会社ごとに、社名、住所、電話番号、ウェブサイト、評価、業務用メールアドレスを集めます。地域のBtoBの施策が止まりやすいのはここで、ツールの有無で手間が大きく変わります。
- 絞り込む。合わない会社を外し、残りに優先順位を付けます。点数化の方法はリードスコアリングで解説しています。
- 連絡する。相手の会社について事実に基づく一言を入れた、短いメッセージを送ります。売り込みよりも、答えやすい質問を一つ送るほうが返信につながります。送る前に、公式サイトに営業のお断りが書かれていないかを確認します。
- 記録して振り返る。送信、返信、商談、受注を記録します。1週間後に層ごとの結果を比べ、反応のない層は外します。
地域リスト以外の施策まで広く知りたい場合は、リードを獲得する方法もご覧ください。メールの書き方はコールドメールにまとめています。
立場別
フリーランス、代理店、中小企業は、どの手法から始めるべきですか?
チャネルは、自分の制約から選びます。フリーランスは時間、代理店は件数の安定、中小企業は予算と地域での評判が制約になります。下の表は、立場ごとの最初の一手をまとめたものです。
地域BtoB
Googleマップで、地域のBtoBリードを獲得するにはどうすればよいですか?
Googleマップで1つの都市の1つの業種を検索して結果をすべて取得し、各社の公式サイトに公開された連絡先を加え、見える情報で順位を付けます。「この地域にどんな会社があるのか」を、実際に動けるリストに変える最も直接的な方法です。
対象は非常に多くあります。日本政策金融公庫 総合研究所(日本公庫総研)のレポートによると、日本の中小企業は2021年時点で336万4,891社で、企業全体の99.7%を占めます。同じレポートは、2001年の約469万社から20年間で約133万社減ったことにも触れています。会社の数は長期的に減っているため、古い名簿を使い回さず、検索した時点の情報でリストを作るほうが安全です。
その中の多くは、福岡市の歯科医院、名古屋市の空調設備会社、札幌市の個人経営の飲食店といった地域の事業者です。コンテンツ経由の集客だけでは出会えない相手が多い一方で、電話番号と住所、多くの場合はウェブサイトを公開しているため、こちらから連絡できます。
Googleマップでは会社のメールアドレスは取得できないため、作業は2層に分かれます。1層目で、会社とその公開情報を集めます。2層目で、各社の公式サイトを開き、公開されているメールアドレスと追加の電話番号を拾います。この2層目があって初めて、リストをアプローチに使えるようになります。Googleマップのデータを使った見込み客開拓では、評価、口コミ数、ウェブサイトがないことなど、並べ替えに使えるシグナルをさらに詳しく扱っています。
VonselはこれをChrome内で行います。Googleマップで検索して「Start」を押すと、地図を探索しながら検索結果の店舗を収集し、利用できる会社のウェブサイトを巡回して、公開されているメールアドレス、追加の電話番号、対応しているソーシャルネットワークへのリンクを探し、すべてをCRMの地図上に保存します。見つかる内容は、各ウェブサイトが公開している情報によって異なります。まず動きを見たい方は、ランディングページのチュートリアル動画をご覧ください。各プランの内容は料金ページで確認できます。
質
良いリードと悪いリードは、どう見分ければよいですか?
良いリードとは、ターゲット像に合い、実在のチャネルで連絡が取れ、いま関心を持つ理由がある相手です。それ以外は価値のない数にすぎません。絞り込みとは、この3つの基準を書き出し、誰かにメッセージを送る前に当てはめることです。
- 適合:業種、地域、規模が、自社の提案に合っていること。
- 到達可能性:つながる電話番号、公開されているメールアドレス、訪問できる所在地があること。
- シグナル:改善に協力できそうな低い評価、ウェブサイトがない、写真が少ない、口コミ数が多く繁盛していそうだといった、目で確認できる材料があること。
マップの1行から分かるのは評判と存在感で、予算や購入意欲までは分かりません。シグナルは「誰に先に連絡し、何を伝えるか」を決める材料として使い、本当の絞り込みは返信を見て行います。正式な方法がほしいチームは、シグナルごとに点数を足していく方法もあります。その考え方はリードスコアリングで解説しています。
目標はリードの数ではありません。目標は、合う会社との会話を増やすことです。よく合う地域の50社のリストは、誰も確認していない5,000行より役に立ちます。
買うか作るか
リードリストは買うべきですか、自分で作るべきですか?
作れるなら作り、買うのは試すときだけにします。購入したファイルは手軽ですが、同じファイルが多くの購入者に売られていたり、情報が古かったりすることがあり、会社ごとの文脈もほとんど付いていません。最新の情報源から自分で作るリストは、準備に手間がかかる分、情報が新しく、個別の内容に合わせた連絡の材料になります。
選択肢を比べているなら、リードの購入で得失を整理しています。コストを抑えたい場合は無料で見込み客を探す方法も参考になります。どれを選ぶ場合も、まず少量で試し、不達率と返信率を測ってから規模を広げてください。
法令
日本で営業メールや営業電話をするときのルールは何ですか?
日本で営業メールを送るなら、特定電子メール法のルールを避けて通れません。法人宛てだから自由に送れる、というわけではありません。一方、営業電話は主に消費者を守る特定商取引法の枠組みとの関係に注意が要ります。以下は一般的な情報で、法的助言ではありません。
メール。総務省は、迷惑メール対策のページで、広告・宣伝メールを送る場合は原則として特定電子メール法の規制対象になると案内しています。携帯電話の番号を宛先にするSMSなども、同じく対象です。総務省と消費者庁の特定電子メールの送信等に関するガイドラインによると、送信できるのは原則として事前に同意を通知した相手です。例外として、名刺などの書面でメールアドレスを通知した相手、取引関係にある相手、そして自己のメールアドレスをインターネットで公表している団体や営業を営む個人があります。
地域のBtoBで関係するのは最後の例外です。ガイドラインは、事業者間(BtoB)でウェブサイトにメールアドレスを公開している事業者に広告・宣伝メールを送ることは実態として行われており、アドレスの公表は基本的にメールを受け取るために行われるものだと説明しています。ただし、アドレスと併せて広告メールを送らないよう求める文言が掲載されている場合は、公表には当たりません。「広告メールお断り」といった表示がないか、送る前に必ず確認してください。
送るときの表示義務もあります。同じガイドラインによると、メールには、送信責任者の氏名または名称(サービス名や屋号、ブランド名では足りず、正式な名称が必要です)、配信停止の通知を受けるメールアドレスまたはURLとその旨、送信責任者の住所、苦情や問い合わせの連絡先を表示します。配信停止を求められたら、その意思に反して送ってはいけません。
電話。消費者庁の特定商取引法ガイドのQ&Aは、特定商取引法が、取引に不慣れな消費者とのトラブルが多い販売形態を規制する法律であること、そして「営業のために若しくは営業として締結するもの」は第26条第1項第1号で適用除外になることを示しています。ただし、これに当たるかどうかは、相手が取引に習熟しているかなどを総合的に見て判断するとされています。個人事業主や小規模な店舗が相手の場合は判断が分かれる場面もあるため、電話をかける前に、自社のケースを確認してください。
どのチャネルでも、連絡しない相手のリストを持ち、断られたら二度と連絡せず、相手の会社に関係のある内容にすることが基本です。個人名など個人を特定できる情報を扱う場合は、個人情報保護法も確認してください。
次の一歩
今週は何から始めればよいですか?
業種を1つ、都市を1つ選び、約50社のリストを作って絞り込み、最初の小さな一束に連絡します。返信を確認してから次のリストを作り、このループを繰り返します。
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